ドバイでは外出禁止令を4月25日まで延長

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2020年04月20日

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府は4月17日、終日の外出禁止措置をさらに1週間延長し、4月25日までとすることを発表した。この措置は4月4日から継続しており(2020年4月6日記事参照)、ドバイのロックダウンは実質3週間にわたって続くこととなる。企業も医療、食料品、物流、通信などの特定業種を除き、全社員の在宅勤務を余儀なくされ、経済活動への影響はさらに長期化する。

UAE政府は4月18日の新型コロナウイルス新規感染者数が1日で479人だったと発表、国内での累計感染者数も6,781人に上る。ドライブスルーの検査場を国内各地に設置するなど、積極的に検査を実施していることも増加の背景にあるが、感染者数の増加に歯止めがかからないため、市民の外出制限事項もさらに厳格化されている。外出する際には事前にオンラインでドバイ警察から許可を得なければならないが、これまで制限が設けられていなかった外出頻度について、食品の買い出しは3日に1回に、銀行での現金引き出しは5日に1回に限定され、制限日数以内に再申請した場合は許可が下りないようになっている。

一方、新型コロナウイルス感染による死亡者数は4月18日までで累計41人と低水準にとどまっており、医療崩壊には至っておらず、患者に対しては相応の処置が提供されていることがうかがえる。感染者を隔離・治療する施設も拡充を進めており、18日には国内の展示会会場であるドバイ・ワールド・トレード・センターを改修して仮設病院とし、3,000床を用意して患者への対応を開始している。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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