レストランの店内飲食や映画館を再開する米ジョージア州、他州も動向に注目

(米国)

アトランタ発

2020年04月27日

米国ジョージア州のブライアン・ケンプ知事は4月23日、経済活動再開に当たり順守すべき事項を発表した。同州では、4月24日から一部サービス業の営業再開を許可し、4月27日からレストランでの店内飲食や映画館も再開が認められた(2020年4月22日記事参照)。

レストランは店内飲食の再開に当たり、500平方フィート(約46平方メートル)のスペースにつき飲食客を10人以下とすることが求められるほか、新型コロナウイルス感染拡大防止のために39項目を順守する必要がある。38度以上の発熱、せきや呼吸困難などの症状のある従業員は勤務できない。感染している、または感染が疑われる従業員は、米国疾病予防管理センター(CDC)のガイダンスに従い、発症後最低7日間の自己隔離が義務付けられ、薬を用いずに発熱などの症状のないことが3日間連続で確認されて初めて職場復帰が可能となる。また、従業員はフェイスカバーの常時着用、手洗いの励行やアルコール含有量60%以上のハンドサニタイザーの使用が求められる。また、握手など不必要な人同士の接触は禁じられる。

人同士の接触を避けるため、サラダバーやビュッフェは引き続き停止、飲食をするテーブル同士は最低6フィート(約1.8メートル)離すこと、可能な限り入口と出口を別にすることが求められている。また、使い捨てメニューやモバイル・オーダー、非接触型決済などが推奨されている。

映画館では、来場者は6人超のグループで一緒に座ることは認められず、各グループは最低6フィート(約1.8メートル)離れなければならない。これらを確認するため、最低1人の案内係の配置が必要となる。座席、肘掛け、ドアなどは各上映前後に消毒することが求められる。

米国の多くの州が経済活動再開のタイミングを模索する中、他州より踏み込んだかたちでの活動再開に踏み切ったジョージア州に対しては、早すぎるとの声があると同時に、同州のアプローチが今後の感染者数の変動にどのように影響を与えるか各州も注目している。

(高橋卓也)

(米国)

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