延期されていた全人代、5月22日に開催と発表

(中国)

北京発

2020年04月30日

4月29日に開催された第13期全国人民代表大会(以下、全人代)常務委員会第17回会議において、第13期全人代第3回会議を5月22日に開催することが発表された。

中国において、国会に相当するとされる全人代は例年3月初旬から開催されているが、2020年は新型コロナウイルス流行の影響により、感染拡大防止にしっかりと取り組むため、当初3月5日開幕予定であった第13期全人代第3次会議を延期すると発表されていた(2月26日記事)。同会議では、2020年の各種経済目標や重点的に取り組む政策等を含む「政府活動報告」や2020年の予算案等が採択・公表されるとみられる。特に2020年の経済成長率目標が設定されるかなどが注目される。

このほか、全人代と合わせて「両会」と呼ばれる第13期全国人民政治協商会議第3回会議についても4月29日、人民政治協商会議全国委員会第35回主席会議において5月21日に開催することが提案されたと報じられた(「新華社」4月29日)。

両会の開催日程発表の同日には、開催地である北京市および周囲の天津市、河北省の「重大突発公共衛生事件」の緊急対応レベルを、4月30日より「1級」(特に重大)から「2級」(重大)に引き下げることが発表されており、両会に向けて今後地域間の移動に関する規制等が緩和される可能性がある(注)。

(注)「国家突発公共事件総合緊急対応マニュアル」によると、疫病など公共衛生に関する突発事件について、1級、2級、3級(比較的重大)、4級(一般)の4段階に分類しており、1級は国務院の決定と指揮に基づいて対策を取るとされており、2級は省レベルで対策を指揮できる。

(小宮昇平)

(中国)

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