ロシアのデジタル都市運営指標ランキング、モスクワが首位

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年04月02日

ロシア建設・住宅公共サービス省は3月3日、ロシアのデジタル都市運営指標ランキング「IQシティー」を発表した。100万都市のランキングで、モスクワ市が首位となった(添付資料参照)。

この指標はデジタル都市運営レベルと「スマートシティー」プロジェクトの導入効果を評価するもの。国家プロジェクトの「住宅・都市環境」と「デジタル経済」の枠内で実施される、建設・公共サービス省のプロジェクト「スマートシティー」(注)において、同省とモスクワ国立大学が初めて実施した。

対象都市数は191市町村で、内訳は人口100万人以上の15都市、人口25万~100万人の63都市、人口10万~25万人の93都市、人口10万人未満で「スマートシティー」プロジェクトに参加している20都市。都市運営、住宅公共サービス、都市環境、都市輸送、社会安全性、環境安全性、観光・サービス、社会サービス、経済状況・投資環境、通信インフラの10分野を47項目に分け、2018年時点の状況に基づき、各1~12点で評価している。

人口100万人以上の都市でトップとなったのはモスクワ市、人口25万人~100万人のトップはヒムキ市(モスクワ州)、人口10万~25万人ではレウトフ(モスクワ州)、人口10万人未満ではドゥブナ市(モスクワ州)と、いずれもモスクワ市およびモスクワ州の都市が1位となった。

官報「ロシア新聞」(2019年8月21日)によると、本指標は都市のさまざまな領域に最新技術がどの程度浸透しているかを示すもので、デジタル化が進んでいる都市ほど指標が高くなり、逆に指標が低い分野には改善の余地があると認識できる。

ウラジミル・ヤクシェフ建設・住宅公共サービス相は「指数自体にはそれほど意味はなく、毎年の変化が重要」と指摘している(建設・住宅公共サービス省発表3月3日)。

(注)最新のデジタル・エンジニアリングソリューションを導入して、都市インフラ運営の効率化の向上を図るプロジェクト。

(齋藤寛)

(ロシア)

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