店舗や学校、施設などを段階的に再開

(ノルウェー)

ロンドン発

2020年04月27日

ノルウェー政府は、新型コロナウイルス感染の影響を受けた国内の事業者や就業者への支援を打ち出しつつ、感染拡大防止に注力してきた。一方、厳しい措置について、段階的な緩和に踏み出す動きに出ている。3月16日からノルウェー人と在留外国人以外の入国を原則拒否する措置を取っていたが(2020年3月25日記事参照)、4月9日にはこの措置を一部変更し、重要産業の従事者などに限定していた欧州経済領域(EEA)在住者の入国は、就業目的であれば原則可能になっている。

施設閉鎖の措置に対しては4月7日、エルナ・ソルベルグ首相が3月12日から閉鎖していた教育機関などを段階的に再開することを発表。保育・幼児関連施設とカウンセリング、眼鏡店、理学療法施設など対面サービスを行う健康関連施設の再開は4月20日から認めている。27日からは、小学校1~4年と職業訓練プログラムに参加する高校2~3年の授業を再開するほか、最終学年に在籍中か、学校施設の使用が不可欠な大学・専門学校生の通学を認める。美容院やマッサージ店なども27日までに再開できるようにする。

ただ、これらの緩和措置は感染拡大防止のため、衛生面の対策など一定の条件を伴う。また、大規模なスポーツや文化イベントなどは、開催禁止措置を6月15日まで続ける。政府は教育機関の全面的な再開は夏までを目標にするなど、当面は漸進的な対応が続く見込みだ。

(杉田舞希)

(ノルウェー)

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