ノルウェー、新型コロナ感染拡大で外国人の入国を原則拒否

(ノルウェー)

ロンドン発

2020年03月25日

ノルウェー政府は3月15日、新型コロナウイルスの感染拡大阻止のため、16日午前8時よりノルウェー人と同国在留外国人以外の入国を禁じると発表した。期限については言及されていない。

空港は閉鎖せず、国外滞在中のノルウェー人と同国在留外国人がノルウェーに帰国できるよう、運営を続ける。国外滞在者の帰国を支援するため、政府は3月17日、ヴィデロー航空、ノルウェー・エアシャトル、スカンジナビア航空の3社に対し、31日まで運航を維持するために必要な追加費用を政府が補償すると通知した。乗客の輸送を伴わない貨物の輸送は、通常通り陸・海・空路で行われ、出入国規制は設けない。

ノルウェー人と在留外国人の海外渡航については、政府は3月12日、全ての国への不要不急の国外渡航を3月14日から4月14日までの間中止するよう勧告している。国外からノルウェーへの帰国者は全員、症状の有無に関わらず14日間の自主隔離が義務付けられている。

ノルウェーに入国済みの旅行者は、ウイルス感染の症状がなければ、自主隔離期間の14日を待たず出国を認める。引き続き同国に滞在を希望する旅行者と、同国内で感染者と接触して自己隔離中の滞在者は、自己隔離を継続する必要がある。

日常生活においては、ノルウェー保健局(Helsedirektoratet)が3月12日、幼稚園から大学までの教育機関の閉鎖、文化・スポーツイベントの中止、ジムや美容院、マッサージ店などの閉鎖など一連の対策を発表した。一方、食料品店など小売店は引き続き営業を認めるとし、物品の買い占めは控えるよう国民へ呼び掛けた。これらの措置は当初26日までとしていたが、現地メディアNRKによると、エルナ・ソルベルグ首相が24日の記者会見で、4月13日まで延長すると表明している。

ノルウェー公衆保健研究所(FHI)によると、3月23日までの新型コロナウイルスの国内感染者は累計2,566人、死者は10人。23日だけでも196人の新たな感染が確認されており、感染は日々拡大している。最新情報はノルウェー公衆保健研究所の特設ページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと在ノルウェー日本大使館の特設ページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにて確認できる。

(杉田舞希)

(ノルウェー)

ビジネス短信 6c2e6cc05dc2718d