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カナダの3月のGDPは前月比9%減、中銀は政策金利据え置き

(カナダ)

トロント発

2020年04月17日

カナダ統計局が4月15日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした3月の国内総生産(GDP、速報推計値)は前月比9%減となった。推計の基準は異なるが、1961年の統計開始以来、月単位では最大の減少となった。これに伴い、2020年第1四半期のGDP成長率は前期比年率2.6%減となる見込み。

新型コロナウイルスの感染拡大のカナダ経済への影響について、信頼できる情報が必要という要請を受け、カナダ統計局は、通常であれば当該月の2カ月後に発表するGDPについて、3月分の推計値を前倒しで発表した(注)。

3月は経済の混乱が深刻でその影響は広範囲に及んだ。社会的距離を取ることを義務付ける措置や政府による不要不急サービス・事業の停止措置などにより、個人向けの輸送やレストラン、宿泊施設などの旅行および観光関連産業は最も大きな影響を受けた。また、個人向けサービスや食品を除く小売業、娯楽などの産業でも大幅な落ち込みが発生した。

一方、3月に増加した分野としては、医療や食品流通、オンライン小売り、ストリーミングなどがある。また、原油価格の下落と投資の減少にもかかわらず、石油・ガスの産出量とパイプライン輸送量は大きな影響を受けなかった。

中銀、政策金利は据え置き

感染拡大の経済への影響を緩和するため、カナダ中央銀行は3月に3回にわたり政策金利の引き下げを行ってきたが、4月15日の金融政策会合では、政策金利を0.25%に据え置くとともに、数週間以内に州債〔最大500億カナダ・ドル(約3兆8,000億円、Cドル、1Cドル=約76円)分〕と社債(最大100億Cドル分)の買い入れを開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(国債買い入れは3月27日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます済み)。

また、15日に発表した金融財政報告書で、カナダ中央銀行は、新型コロナウイルスの流行による不確実性が高まっているとの理由から、今後の経済見通しについて(1)感染拡大抑制策が早期に緩和され経済被害が限定的な場合と、(2)家計と企業への影響が長期化する場合の2つのシナリオを提示。それによると、カナダの実質GDPは2020年第1四半期に2019年第4四半期比で1~3%減、第2四半期には同15~30%減(インフレ率約0%)となる見通しだ。

4月15日時点でのカナダでの感染者数は2万8,364人、死者1,010人となっている。

(注)限られたデータからの推計であるため、あくまで参考値。5月に改定値が発表される予定。

(酒井拓司)

(カナダ)

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