米ウィスコンシン州、自宅待機命令下で予備選挙を実施

(米国)

シカゴ発

2020年04月09日

米ウィスコンシン州では4月7日、コロナウイルス感染拡大により自宅待機命令が発令されている中、11月の大統領選挙に向けた民主党候補者の予備選挙を予定どおり実施した。

4月6日午後、トニー・エバーズ州知事(民主党)は選挙実施を6月9日に延期する知事命令を出したが、共和党派が過半数を占める州最高裁の判断により同命令は無効となった。また、同州の予備選挙は、有権者は希望すれば誰でも郵送で投票することが可能で、下級裁判所は当初4月7日だった郵送投票の期限を6日間延長するとしていたが、連邦最高裁により無効とされ、当初どおり4月7日までの消印有効、13日必着とした。ウィスコンシン選挙管理委員会によると、これまで約128万人が郵送投票を申し込み、うち7日午前時点で6割以上の86万通の郵送投票が済んでいるが、申し込み者のうち、約1万人は選挙管理委員会からの郵送用投票用紙が未受理となっている。7日に用紙未受理の場合、投票は投票所でのみ可能となる。

民主党支持者が多いとされる州内最大都市のミルウォーキー市では通常180カ所の投票所が設置されるが、投票所係員の不足により5カ所のみの運営となり、多くの人が早朝から列を作った。投票日前日には、ウィスコンシン州軍務局は係員不足を補うため、約2,400人の州兵動員を発表した。

集計結果の発表は、連邦裁判所の指示により、郵送投票の締め切り後の4月13日午後4時以降に行われる。

米国では3月下旬以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響により15州で予備選挙の延期もしくは郵送投票への切り替えが行われている(2020年4月2日記事参照)。

(大土萌子)

(米国)

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