南部3州はロックダウン緩和で対応が分かれる

(インド)

チェンナイ発

2020年04月22日

タミル・ナドゥ(TN)州政府は4月20日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウンについて、5月3日まで州内全域でこれまでの規制を緩和しないと発表した。各州政府は、中央政府が4月15日に公表したロックダウン第2期(4月15日から5月3日)のガイドライン(2020年4月20日記事参照)を受け、4月20日以降の一部経済活動再開への対応を検討していた。同ガイドラインは、感染拡大リスクが少ない地域などにおいて、一定の条件の下、一部の商業活動や工場の操業を限定的に再開できるとされ、各州政府が運用することとなっていた。州政府は、州の有識者会議の報告を踏まえ、足元で拡大する感染者数の抑制を優先したと見られる。

一方、国内南部の他の州政府は独自のガイドラインを発表している。

アンドラ・プラデシュ(AP)州政府は4月18日、「新型コロナウイルス予防のための職場準備に関する運用ガイドライン」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公表。操業が認められる必需品の製造や関連サービスの定義を中央政府のガイドラインよりも詳細に記載し、施設の操業再開許可の申請方法や運営手順を明らかにした。

また、ケララ州政府では、中央政府のガイドラインでは認められていない業種の営業再開、州内移動許可等を組み入れた州独自のガイドラインを発表したが、内務省から緩和措置内容の見直しを求められ、州独自の緩和措置を撤回、引き続き中央政府のガイドラインに則った運用の継続を発表した。

インド保健・家庭福祉省によると、4月21日午前8時時点の累計感染者数は国内全土で1万8,601人、TN州で1,520人、AP州で722人、ケララ州で408人となっている。

(坂根良平)

(インド)

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