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大統領の支持率は回復も、地方自治体との対立が顕著に

(チリ)

サンティアゴ発

2020年04月24日

民間調査会社のカデム(cadem)が4月20日に公表したレポートによれば、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、ピニェラ大統領の支持率は回復基調にある。2019年10月に反政府デモが勃発した直後の支持率と比較すると、4月中旬の調査では支持率は10ポイント以上上昇した(添付資料表参照)。チリでは3月3日に感染者が初めて確認された後、4月21日現在、感染者累計は1万832人となった。政府はこれまで国境の封鎖措置、チリ全土への夜間外出禁止令の発令、地域ごとの外出禁止措置、被害を受けた企業、家庭、個人を対象とした緊急経済対策などを実行してきたが、今回の支持率の回復は、これらの政策が国民に一定程度評価された結果と捉えることができるだろう。一方で、政府の対策の一部について地方自治体から批判の声が上がっている。

外出禁止措置の適用範囲

チリでは、隣国のアルゼンチン、コロンビア、ペルー、ボリビアのような国全土を対象とする外出禁止措置は発令されていない(午後10時~午前5時の夜間の外出禁止令の対象はチリ全土となっている)。これまで多くの地方自治体からは、同措置の適用範囲を州あるいは国といった単位へ拡大するよう要望されているが、現在まで発令の対象となっているのは、市や区といった行政区画の一部に留まる。報道番組テレトレセ(T13)が4月12日に実施したインタビューで、ピニェラ大統領はチリ全土を対象とする外出禁止措置について「持続可能なものではない」として、「(同措置の適用により)国民への食糧、医薬品、公共サービスの供給が困難となる」と説明。また、「世界保健機関(WHO)や専門家、他の国々からの助言に従い、チリでは戦略的かつ選択的な外出禁止措置を実施している」と発言している。

情報の透明性

チリ保健省は、テレビ放送およびウェブ上に公開されるレポートを通じ、連日新型コロナウイルスの感染状況をアップデートしているが、区長らはより詳細な情報共有を行うよう要求している。しかしながら、ハイメ・マニャリッチ保健相はそれらの要求に対し、現状行っている範囲を超える情報の提供は、感染した個人の特定や患者への過激な差別行為を引き起こしかねないため「いかなる状況下においても応じかねる」とコメントし、議論は平行線をたどっている。

(佐藤竣平)

(チリ)

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