米国中西部の7州知事、経済活動再開に向けた共同声明を発表

(米国)

シカゴ発

2020年04月17日

米国中西部7州の州知事は4月16日、経済活動の再開に向けた共同声明を発表した。今回の共同声明に名を連ねたのは、イリノイ州、ミシガン州、オハイオ州、ウィスコンシン州、ミネソタ州、インディアナ州、ケンタッキー州の各州知事。

知事らは今回の共同声明で、経済活動再開に当たっての最優先事項は、人々の健康と安全であり、事実や科学的根拠に加えて、ヘルスケア、ビジネス、労働および教育分野の専門家からのアドバイスに基づいて決定を下すと述べた。

共同声明では、経済を再開する時期を決定する際の要素として少なくとも以下の4つを提示している。

  • 新たな感染者数および入院患者数の割合が継続的に抑制されていること
  • 検査能力および感染者の追跡能力の向上
  • 十分な医療体制の確保
  • 職場におけるソーシャルディスタンスを確保するための最良の手法

現在、ミシガン州やオハイオ州などでは、州知事による外出禁止命令に対して、経済活動の停滞を懸念する抗議活動が起こっており、こうした命令をいつまで継続するかの判断は難しい状況にある。一方で、州知事による外出禁止命令が発出されていないサウスダコタ州では、米国最大の豚肉加工処理工場のスミスフィールドのスーフォールズ工場において新型コロナウイルス感染者のクラスター(4月16日時点で438人)が発生した(2020年4月17日記事参照)。スーフォールズ市長の要請にも関わらず、サウスダコタ州知事が外出禁止命令を発令しなかったとして、知事の責任を問われる状況となっている。

(藤本富士王)

(米国)

ビジネス短信 38e3b71b95e073e3