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経済省が零細事業者向け融資プログラムの運用指針を発表

(メキシコ)

メキシコ発

2020年04月28日

メキシコ経済省は4月24日、連邦官報で、家族経営の零細企業に対する金融支援プログラムの指針を発表した。同プログラムは、既にアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領の早朝記者会見で発表済みのものだが、その詳細が明らかになった。

融資プログラムは、(1)「家族経営零細企業モダリティー」、(2)「担保なし連帯信用モダリティー」の2形態に分かれる。前者は、政府が政権発足時から実施してきた福祉センサスによる総合社会福祉プログラム対象世帯のうち、農村向け福祉プログラムの補助金との重複を避けるために、都市部の事業者が対象となる。後者は、社会保険庁(IMSS)に雇用主登録している正規企業のうち、2020年第1四半期に雇用を減らしておらず、給与総額(ペイロール)も減らしていない企業が対象となる。受給資格の確認は、前者は政府が電話調査で受給資格と融資利用の意思を個別に確認することとなっており、後者はIMSSのウェブサイトに納税者登録番号(RFC)を入力することで資格があるかどうかが調べられる。政府の発表によると、(1)は4月25日時点で26万6,378人が融資を受ける意思を表明しており、(2)は4月26日時点で64万5,102カ所の有資格企業のうち、5万8,326社から融資申請の登録があった。

経済危機下の雇用保護策としては不十分

双方とも融資額は2万5,000ペソ(約10万7,500円、1ペソ=約4.3円)で、融資実行後4カ月目から返済を開始することになる。返済は33カ月の分割払いで、(1)は毎月823.70ペソ、(2)は従業員数が5人までの企業が823.70ペソ、6~10人が835.00ペソ、11~50人が846.50ペソ、50人超の企業が869.60ペソとなる。

同融資の金利はメキシコの金利水準を考慮すると低く、33回払いの返済負担も大きくはないが、融資額が2万5,000ペソと少額なため、この金額で資金繰りの問題が解消する企業はまさに家族経営の企業で、おおむね従業員が10人以下の零細企業となるだろう。国立統計地理情報院(INEGI)の「経済センサス2019」によると、メキシコの全事業所477万3,995カ所のうち、零細企業は95.0%を占める。他方、零細企業が生み出している雇用は国全体の37.8%にすぎず、この融資プログラムだけでは、残りの6割の雇用を保護する効果はないだろう(添付資料参照)。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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