第1四半期のGDP成長率はマイナス1.4%に

(韓国)

ソウル発

2020年04月27日

韓国銀行(中央銀行)は4月23日、2020年第1四半期(1~3月)のGDP(速報)を発表した。実質GDP成長率は前期比マイナス1.4%となり、マイナスに転落した(添付資料表1参照)。なお、前年同期比では1.3%だった(添付資料表2参照)。

2020年第1四半期の実質GDP(前期比)を支出項目別にみると、主な内容は次のとおり。

  • 民間消費:財(乗用車、衣類など)、サービス(飲食・宿泊、娯楽文化など)が減少し、6.4%減。
  • 政府消費:物件費の支出を中心に0.9%増。
  • 建設投資:土木建設を中心に1.3%増。
  • 設備投資:運送装置が増加し0.2%増。
  • 輸出:半導体などは増加したが、自動車、機械類、化学製品などが減少し、2.0%減。
  • 輸入:鉱産品(原油など)や自動車などが減少し、4.1%減。

業種別では、農林漁業は畜産業を中心に0.1%増、製造業は半導体が増加したものの運送装置や一次金属製品などが減少し1.8%減、電気・ガス・水道事業は電気の増加により5.7%増、建設業は建物と土木建設が増加し0.3%増、サービス業は卸売・小売業、飲食・宿泊業、運輸業、文化およびその他サービスなどの減少により2.0%減だった。

韓国銀行のパク・ヤンス経済統計局長は同日行われた記者会見で、「2020年第1四半期のGDPは世界金融危機が発生した2008年第4四半期以来の最低値を記録した」とし、「新型コロナウイルスの影響で1月中旬以降、サービスや民間消費を中心に韓国経済が大きく委縮した」と説明した。今後については、「第2四半期は輸出が悪化し、マイナス成長が続く可能性が高い」とした。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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