米民主党予備選、バイデン氏が6州中4州で勝利確定、指名獲得に向けサンダース氏をリード

(米国)

ニューヨーク発

2020年03月12日

米国民主党の大統領候補指名争いで310日、6州で予備選挙・党員集会が行われた。ジョー・バイデン前副大統領が、6州中最大の代議員数を擁するミシガン州を含む4州で勝利を確かなものとし、民主党の候補者指名獲得に向けて、バーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)を引き離した。

33日のスーパーチューズデーで勢いをつけたバイデン氏は(2020年3月5日記事参照)、310日に予備選挙・党員集会を行った6州でも対抗馬のサンダース氏をリードする結果となった(表参照)。317日には大票田のフロリダ州をはじめとする4州で予備選挙が行われるが、各種世論調査を総合した結果を公表しているウエブサイト「ファイブサーティエイト」によると、いずれの州でもバイデン氏が支持率でサンダース氏を引き離している。それらの見通しを踏まえて同社は、よほど想定外のことが起こらない限り、サンダース氏が指名を獲得することはほぼない、と予想している。

表 3月10日実施の民主党予備選挙・党員集会での各候補者による代議員獲得数とこれまでの累計(米東部時間3月11日午後5時時点)

民主党中道派が相次ぎバイデン氏を支持

スーパーチューズデーの前後で、選挙戦から撤退した民主党候補が相次いでバイデン氏への支持を表明したことも、今回の結果を後押ししたとみられている。直近では、カマラ・ハリス上院議員(カリフォルニア州選出)、コーリー・ブッカー上院議員(ニュージャージー州選出)、デュバル・パトリック前マサチューセッツ州知事もバイデン氏支持を明確にした。ハリス、ブッカーの両氏は、バイデン氏が予備選挙投票前日の3月9日にミシガン州のデトロイトで行った集会に参加し、応援演説を行った。

中道派が結束する背景には、11月の大統領選挙における民主党の最大の目的が、「打倒トランプ大統領」という事情がある。ブッカー氏は、テレビのインタビューで「ドナルド・トランプを倒すには、ジョー・バイデンが適当な人物であることが私の中で明確になった」と発言している。バイデン氏自身も3月10日に、ミズーリ、ミシガン両州での勝利が確定した後の演説で「われわれは共通の目的を有しており、共にドナルド・トランプを倒す。この国を結束させる。民主党の基盤を再生させる」と述べた。

(磯部真一)

(米国)

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