上海市、日系企業向け支援策セミナーをオンラインで開催

(中国)

上海発

2020年03月27日

上海市は、新型コロナウイルスの「防疫対策」と「経済活動再開」両方を軸足に、秩序が保たれた安全な企業活動の再開を積極的に推し進めている。具体的には市の関連部門が一連の企業支援策を打ち出し、企業のニーズを踏まえた多様な措置を実施することで、経済回復に努めている。

このような動きを受けて3月24日、上海市外国投資促進センター(INVEST SHANGHAI)、ジェトロ、上海日本商工クラブおよび上海市金山区は、上海市商務委員会の支援の下で「新型コロナウイルス対応セミナー」(以下、セミナー)をオンラインで開催した。同セミナーは、東方ネットが技術協力し、同社スタジオにて生中継で行われた。東方ネットによると、上海市や日本から5,033人が視聴したという。

セミナーは上海市が2月8日に発表した企業支援策28条(2020年2月13日記事参照)の解説に加え、(1)社会保険料の減免措置および納付年度の調整、(2)税金の優遇措置、(3)法律関係、(4)金融支援策、(5)金山区関連政策と事例紹介、(6)上海市外国投資促進プラットフォームなどがテーマとして取り上げられた。

上海市外国投資促進センターの薛峰主任は冒頭挨拶で、「中国国内の感染拡大を効果的に抑え込んできたが、(海外からの)輸入症例の増加によるリスクを念頭に置き、国際協力を一層強化する必要がある。今後は研修、商談、調印式などの場でもデジタル化を推進し、経済の持続的な発展に貢献すべく日々の仕事に取り組み、イノベーションを起こしていきたい」と述べた。

また、上海市外国投資促進センターの何偉晨副主任は「上海市外国投資促進プラットフォーム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を紹介した。同プラットフォームは、2019年11月6日に設立されたもので、60万の基礎データが収納されている。上海市の新政策と外資プロジェクトに関する情報の収集、分析、分類が集中的に行われ、検索サービスを提供している。今後も上海市政府と投資をする者のかけ橋として、全方位のサービスを提供できるよう整備される見込みだ。

同セミナーの資料は、上海日本商工クラブのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで閲覧できる。

(船橋憲、陸姿音)

(中国)

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