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NTC Wismettacヨーロッパ、日EU・EPAによる関税削減効果を実感

(日本、EU、オランダ)

欧州ロシアCIS課

2020年03月02日

世界に48拠点を展開する西本Wismettacグループ(本社:東京都中央区日本橋)は、欧州ではオランダ、ドイツ、フランス、英国の4拠点を持ち、アジア食グローバル事業を行っている。ジェトロは2月14日、オランダ・アムステルフェーンに所在するNTC Wismettacヨーロッパ(以下、オランダ拠点)の山口読士マネジングディレクター(以下、MD)に、発効から1年経った日EU経済連携協定(EPA)の活用状況について聞いた。

山口MDによると、オランダ拠点は日本や中国、東南アジア、北米、欧州などからすし関連商材を輸入、ロッテルダムの倉庫に入れて、EU24カ国の輸入業者(卸し)に販売しており、欧州全域をカバーしているという。クロアチア、スロベニアなどはハンガリーなど東欧の輸入業者経由で流通している。キプロスなどにも顧客がおり、顧客の半分はオランダまで取りに来る形態。現地に拠点がある4カ国では、西本Wismettacグループで責任を持って通関まで行っている。また、東京本社に輸出部門があり、欧州各地のビジネス・パートナーにコンテナで直接輸出、販売もしているという。

オランダ拠点の数量ベースで2019年の売り上げをみると、日EU・EPAの効果もあり、前年比約35%伸びている。輸出部門の欧州向け日本産コンテナは、約20%伸びている。欧州向けコンテナで物量が多いのは、調味料(酢、しょうゆ)、てんぷら粉、麺類(乾麺、冷凍麺)。取り扱っている商品は1,000品目近くで、日EU・EPAを適用しているのはその半分ぐらいだという。同EPAを利用できていない理由は、メーカーが原産性証明を示せない場合や、てんぷら粉のように原産性を満たせない場合。前者は中小企業も含めて全体の3分の1ぐらいを占める。

今後、注力するのは、日本産のグルテンフリー・ギョーザや冷凍ホタテ。日本産ベジタリアン・グルテンフリー・ギョーザを2019年から取り扱っており、8.3%+17.1ユーロ/㎏の関税率が同年2月に発効した日EU・EPAにより撤廃され、価格競争力が増している。ギョーザは欧州で生産しているメーカーもあるほど、フランスや英国などで特によく売れているという。

2011年の東日本大震災の後、日本からの輸出が減り、EU韓国・自由貿易協定(FTA)の暫定適用開始もあり、韓国産や中国産の日本食材的なものの流通量が増えたが、中国産で拡販しても価格競争になってしまうので、日本産のブランド力ある商品を販売する方針にシフトしている。

写真 グルテンフリーの野菜ギョーザ(NTC Wismettacヨーロッパ提供)

グルテンフリーの野菜ギョーザ(NTC Wismettacヨーロッパ提供)

写真 グルテンフリーの野菜ギョーザ(NTC Wismettacヨーロッパ提供)

グルテンフリーの野菜ギョーザ(NTC Wismettacヨーロッパ提供)

ホタテは供給の問題があるが、顧客が待ってくれる側面がある。ホタテは単価の安い商品と品質の良い商品の2つのカテゴリーがあり、後者については日本産がカナダ産に取って代わってきている。ホタテは2019年は当初計画より数量が伸長し在庫切れを起こしたことがあった。関税率がもともと8%だった冷凍ホタテの関税率は日EU・EPA発効から2年目に入り、6%まで低下してきていることもあり、さらなる拡販を目指し思い切った注文をしたという。

原産性の申告については本社側で、パッキングリストやインボイスに別紙参照と記載して、品目ごとにどの原産性基準を使うかなどを一覧にして添付し、問題なく関税減免を受けているが、今後の課題として、検認対応を挙げ、EU加盟国税関の具体的な対応例を求めている。

(田中晋)

(日本、EU、オランダ)

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