ロシア政府、韓国とイランからの入国者に対し検疫管理を強化

(ロシア、ウクライナ、アルメニア、ベラルーシ)

欧州ロシアCIS課

2020年03月05日

ロシア政府は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入国時の検疫態勢を強化する。3月2日に連邦消費者権利保護・福利監督局(ロスポトレブナドゾル)は、新型コロナウイルス感染が流行している韓国およびイランからの入国者および帰国者に対して、自宅など各自の滞在場所での14日間の健康観察期間を設けることを決定した(連邦消費者権利保護・福利監督局決定第5号「新型コロナウイルスの感染拡大防止のための追加措置」)。症状がみられる場合には、直ちに特定の医療機関での隔離・入院措置が取られる。

また、韓国とイランからの入国者に対しては検体採取を行い、国家機関の衛生疫学センターで検体の検査が行われる。なお、空港での検疫管理も強化されており、対象国として韓国、イランに加えて、イタリアが含まれている。

ロスポトレブナドゾルの沿海地方支部は、衛生疫学措置強化の一環として、外食、輸送、ホテル、スポーツ・文化施設などに対し、予防措置の順守を呼び掛けた(連邦消費者権利保護・福利監督局沿海地方支部発表3月3日)。具体的には、現在既に教育機関や医療機関、文化施設などで行われている、換気や消毒の継続、文化的イベントのキャンセルなどを推奨するもの。

ロシア国内の感染者は6人(3月3日時点)で、うち2人が中国人、3人はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」から帰国したロシア人、1人はイタリアから帰国したロシア人だ。

また、アルメニア、ベラルーシで3月2日、ウクライナでは3月3日に初めての感染者が確認された。いずれも、イタリアおよびイランからの帰国者。

(加峯あゆみ)

(ロシア、ウクライナ、アルメニア、ベラルーシ)

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