オーストラリア非居住者の入国を禁止

(オーストラリア)

シドニー発

2020年03月23日

スコット・モリソン首相は3月19日、オーストラリアへの渡航者のうち非居住者について、3月20日午後9時以降、入国を禁止することを発表した。

モリソン首相は、「オーストラリアで確認されている症例のうち、約80%は海外でウイルスに感染したか、あるいは海外から帰国した人と直接接触した結果であり、オーストラリア国外からもたらされている」として、今回の決定に踏み切った。

また、タスマニア州政府は3月19日、同州内への立ち入りは必要不可欠なものに限るとして、それ以外の者については、オーストラリア国内からの移動であっても14日間の自己隔離措置を課す、と発表した。

連邦政府は3月18日、全ての国に対する渡航情報を「渡航禁止」に引き上げ、海外へ渡航しないよう国民へ呼び掛けている。また、現在、海外に滞在している自国民に対して、帰国する意思がある場合は早急に帰国するよう呼び掛けている(2020年3月18日記事参照)。

こうした状況を受け、カンタス航空および傘下のLCCジェットスターは3月19日、全ての国際線を2020年3月末から少なくとも2020年5月末まで運休とすることを発表した。これによって、カンタス航空の従業員3万人のうち、約3分の2が帰休状態となる。

(住裕美)

(オーストラリア)

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