新型コロナウイルス対策で14日間の国境封鎖と終日外出禁止令を発令、5月の大統領選も延期

(ボリビア)

リマ発

2020年03月25日

ボリビアの暫定政権は新型コロナウイルス感染拡大予防策として、3月21日に大統領令4199号を布告し、3月22日から4月4日までの14日間、国境封鎖と国民の24時間強制外出禁止令を発令した。

国境封鎖では、空路については緊急目的、人道支援目的、ボリビア国民の帰国、政府関係者や外交官の利用、貨物輸送以外のフライトは原則禁止。陸路については、3月22日午前0時以降の全ての国内外の移動が生活必需品の輸送(食品、医薬品など)以外禁止された。

強制外出禁止令については、違反した場合は、8時間の拘留と500ボリビアーノ(約8,000円、1ボリビアーノ=約16円)の罰金が課せられるが、食料や医薬品など生活必需品の買い出しのための外出は1家族1名までが認められている(ただし食料品などの小売りの営業時間は正午12時までに制限されており、公共交通機関も休止中)。一方、政府は食料の生産・輸送や、金融機関、薬局、医療機関は通常通り稼働させるとしている。また、電気、ガス、水、インターネットの供給の継続も保障するとしている。なお、ボリビアにおいて初の新型コロナウイルスの感染者が確認されたのは3月10日であったが(2020年3月12日記事参照)、3月24日現在の感染者数は28名に上っているものの、死亡者は出ていない。

他方、ボリビア最高選挙裁判所(TSE)は同大統領令の布告に伴い、5月3日に予定していた大統領選を無期延期にすると発表した。新たな選挙日については、改めて主要政党と協議の上で決めるとしている。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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