2019年の安徽省のGRP成長率は7.5%、製造高度化と長江デルタ一体化を推進

(中国)

上海発

2020年03月16日

中国安徽省統計局の発表(1月19日)によると、2019年の域内総生産(GRP)は3兆7,114億元(約55兆6,710億円、1元=約15円)、実質成長率は前年比7.5%増となり、中国全体の6.1%を1.4ポイント上回った(表参照)。1人当たりGRPは5万8,496元となった。

表 安徽省の主要経済指標

一定規模以上の企業の工業生産付加価値は7.3%増で、伸び率は前年より2.0ポイント下がったものの、中国全体の伸びを1.6ポイント上回り、伸び率は全国10位だった。

固定資産投資総額は9.2%増と、全国平均の伸びを3.8ポイント上回り、伸び率は全国8位となった。業種別では、製造業投資が10.1%増となり、このうち、ハイテク製造業投資は13.4%増だった。

貿易総額は9.3%増の687億3,000万ドルとなり、中国全体(3.4%)より5.9ポイント上回り、全国においても第5位だった。このうち、輸出額は11.5%増の404億ドル、輸入額は6.3%増の283億3,000万ドルだった。また、対内直接投資額(実行ベース)は、3%増の175億ドルとなった。

社会消費品小売総額は10.6%増の1兆3,378億元で、伸び率は前年より1.0ポイント低下したものの、中国全体(8.0%)を2.6ポイント上回り、伸び率は全国2位となった。また、都市住民1人当たりの可処分所得は9.1%増の3万7,540元となった。

1月12日に開催された安徽省の第13回人民代表大会(省議会に相当)で、省政府は2020年のGRP成長率を7.5%とする目標を掲げた。項目別の主な目標として、固定資産投資を前年比10%増、社会消費品小売総額を約9.5%増、貿易総額の伸び率が全国平均を上回るようにするとした。

また、製造業の質の高い発展を実現するため、合肥国家次世代AI(人工知能)イノベーション発展試験区の建設を加速させ、合肥高新区知能音言語産業集積発展基地に1,000社を超える企業を入居させ、営業収入が800億元となる目標を掲げている。

さらに、長江デルタ地域の一体化を推進するため、合肥と上海張江での総合国家科学センターの建設、港湾や航空面で上海市と戦略的な協力、公共サービスなどの一体化の実施を掲げている。

(呉秀媛)

(中国)

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