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自動運転の試験走行を認める対象地域が13地域に拡大

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2020年03月17日

ロシア政府は2月22日、公道での自動運転の試験走行を許可する対象地域を、2020年3月1日から、それまでの2地域(モスクワ市、タタルスタン共和国)(2018年12月4日記事参照)から13地域に拡大することを決定した(2020年2月22日付連邦政府決定第200号)。期間は2022年3月1日まで。今回新たに許可された地域は表のとおり。

表 新たに自動運転の試験走行が許可された連邦構成体

この正式決定を受け、関連企業や研究機関も動き出している。自動運転システム開発企業のスターラインは、サンクトペテルブルク市内で自動運転の試験計画を予定していることを明らかにしている(「モイカ78」2月26日)。早ければ2020年4月中には、同市内で自動運転の試験車両が走行を開始する見込みだ。またウラジミル州では、地元のコフロフスカヤ技術アカデミーが試験運転を準備していることが、伝えられている(「インターファクス通信」2月26日)。

いち早く自動運転の試験走行が許可されたモスクワ市では現在、ロシアのIT大手のヤンデックスによる自動運転車両約100台が走行している(「VC・ルー」3月5日)ほか、モスクワ自動車・道路技術大学もモスクワ市内での自動運転の試験走行を開始した(「モスクワ・ニュース・エージェンシー」3月4日)。

ロシア政府の本決定の背景には、ロシアにおける自動運転の試験環境を整備し、国際的な評価の改善を狙う意図がある、とみられる。大手会計事務所KPMGが発表した、自動運転の普及に向けた環境や取り組みの各国格付け(2019年2月)によると、対象となった25カ国のうち、ロシアは22位にとどまった。この評価を受け、KPMGロシア・CISのアレクセイ・ロマネンコ氏は、ロシアにおける自動運転の商業化には、大規模な投資や国際的な協業に加えて、「法律の改正」が必要、と指摘していた(「コメルサント」2019年2月26日)。

今回、自動運転の試験走行の許可対象地域となったサンクトペテルブルク市では、デジタル技術を生かした都市計画が進む。その礎の1つになっているのが、2019年8月に同市で開催されたイベント「第2回ペテルブルク・デジタルフォーラム」だ。同フォーラムにおいて、サンクトペテルブルク市政府は、デジタル分野の推進に向け、国内外の企業などと9つの覚書を締結した。主なものとしては、中国の華為技術(ファーウェイ)と締結したデジタル経済や都市セキュリティー分野の協力、ロシア大手通信事業者ロステレコムなどと締結した第5世代移動通信システム(5G)規格の無線通信導入に向けた研究機関の設立、などがある。本フォーラムにおいて、アレクサンドル・ベグロフ市長代行(当時、現在は市長)は「国内外の企業の協力の下、サンクトペテルブルクをロシアのデジタル首都にするために、新たな飛躍と都市経済の再構築を目指す」と述べ、デジタル都市への推進を強調した。

写真 フォーラムに出展した、研究開発拠点「イノポリス」ブース。タタルスタン共和国に位置する同拠点内では、既に無人タクシーが走行している(ジェトロ撮影)

フォーラムに出展した、研究開発拠点「イノポリス」ブース。タタルスタン共和国に位置する同拠点内では、既に無人タクシーが走行している(ジェトロ撮影)

(一瀬友太)

(ロシア)

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