ござの技術でアフリカ市場を開拓、浅越機械製作所

(エチオピア)

アディスアベバ発

2020年03月16日

浅越機械製作所(岡山市)は日本で唯一の「プラスチックござ」織機メーカーだ。エチオピアで2月24~26日に開催された「第3回エチオピア国際貿易展示会」に日本からただ1社出展していた。同社の髙際祥平氏とベンジャバラ・ムラッド氏に2月26日、アフリカでの取り組みやエチオピアの印象について話を聞いた。

(問)アフリカではどの国で貴社の機械は売れているか。

(答)ナイジェリアやコートジボワールは規模が大きい。編み込むデザインごとに1台ずつ機械があり、同じ絵柄を作り続ける場合が多い。そのため、大きな工場だと300台規模で導入するところもある。絵柄は日本ではコンピュータ制御で変更できる仕様もあるが、アフリカなどで売っているのは、主に紙に開けた穴のパターンを機械が読み込む型。穴を開けたパンチ紙を製造できる会社も日本では今や数社となっている。

(問)エチオピア市場の印象は。

(答)直接エチオピアに機械を販売したことはないが、他国を経由して機械そのものは入っている。来場者の中には、別の国から当社の機械で作ったござを輸入している人もいた。エチオピアにも可能性はあると感じている。

写真 出展者に説明する同社のムラッド係長(浅越機械製作所提供)

出展者に説明する同社のムラッド係長(浅越機械製作所提供)

(問)エチオピアの展示会は実機を持ち込むのが難しいが、感触は。

(答)結果はこれからだが、思いのほか感触はよかった。持ってきたカタログや名刺は全てなくなった。展示会の規模自体は小さいが、むしろ大き過ぎるよりも今の段階ではよい。展示ブースに立ち寄った方たちと、しっかり話ができた。また、どの出展社もパネル展示が中心だったが、実機を展示しないのが逆によかった。実機があると、そこに人が集まってしまう。

写真 来場者に説明する同社のムラッド係長(ジェトロ撮影)

来場者に説明する同社のムラッド係長(ジェトロ撮影)

(関隆夫)

(エチオピア)

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