ポーランド初の新型コロナウイルス感染者を確認

(ポーランド)

ワルシャワ発

2020年03月06日

ポーランドのウカシュ・シュモフスキ保健相は3月4日の記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、新型コロナウイルスの感染者を1人確認したことを発表した。ポーランド国内では初の感染確認となる。現在、感染者は西部ルブシュ県ジェロナ・グラの病院に入院しており、経過は良好だという。また、感染者と接触の可能性がある人も既に隔離されている。在ポーランド日本大使館によると、感染者はドイツからの入国者とされているが、国籍などの詳細はわかっていない。

ポーランドはこれまで新型コロナウイルス対策に力を入れてきた。3月2日の第7回下院議会は対策法案を可決した。これには、リモートワークを推奨することや、子供がいて託児所や幼稚園、学校が閉鎖されることで親が仕事に行けなくなった場合、追加手当を受け取ることができることなどが盛り込まれている。この法案は今後、上院で審議される予定だ。

ポーランドの保健相は2月28日付で、中国と韓国、イラン、日本、イタリア、タイ、ベトナム、シンガポール、台湾への渡航を推奨しないとする注意喚起を出したほか、感染予防方法などを公開外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますするとともに、24時間対応のインフォライン(注)を設置し、感染確認前から対策を取っていた。

航空会社なども対策を講じており、LOTポーランド航空は北京発着のフライトを3月28日まで停止している(2020年2月20日記事参照)。さらに、ワルシャワ・ショパン空港は現在、中国からの旅客に対し、過去14日以内に中国に滞在し、38度以上の熱、せき、息切れ、気道に係る疾患がある場合、すぐに衛生センターや、感染症部門のある最寄りの病院に連絡するように呼び掛けている。

在ポーランド日本大使館によると、現在、ポーランドでは入国制限などは導入していないが、空港では中国と北イタリアからの入国者に体温測定の検査、アンケートの記入を課している。

ポーランドでの新型コロナウイルスの状況については、ポーランド保健省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます国立衛生局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます在ポーランド日本大使館外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますなどの機関が発出する最新の情報を常に入手しておくことが望ましい。

(注)電話番号は(+48)800-190-590。

(楢橋広基)

(ポーランド)

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