バイデン氏がフロリダ含む米3州の予備選で勝利、民主党大統領候補の指名獲得に前進

(米国)

ニューヨーク発

2020年03月23日

米国大統領選挙の民主党候補者争いで3月17日、大票田のフロリダ州を含む3州で予備選挙が行われ、いずれもジョー・バイデン前副大統領がバーニー・サンダース上院議員(バーモント州)を破り、党の指名獲得に向け大きく前進した。

米東部時間20日午後5時30分時点のデータ(AP通信)によると、3州でそれぞれの候補が獲得した代議員数と、これまでの累計は次のとおり。

  • バイデン氏:フロリダ州(全219人中152人)、イリノイ州(全155人中95人)、アリゾナ州(全67人中39人)、累計(全3,979人中1,201人)
  • サンダース氏:フロリダ州(同53人)、イリノイ州(同59人)、アリゾナ州(同28人)、累計(同896人)

今回の結果を受け、バイデン氏が民主党候補者の指名獲得に向け、さらに一歩前進したことになる。バイデン氏は予備選の序盤でこそ得票が伸び悩んでいたが、全米4州目のサウスカロライナ州で勢いをつけて(2020年3月5日記事参照)以降、着実に勝利を収めている。今回の3州での予備選を前にした15日の民主党候補者討論会でも、サンダース氏は支持率を巻き返せるほどの結果は残せなかった。同氏の選挙対策陣営のマネジャーであるファイズ・シャキール氏は18日、「サンダース氏は支援者と対話し、今後の選挙戦について精査する」との声明を出している。

なお、バイデン氏は15日の討論会の中で、副大統領候補として女性を指名することを明言した。副大統領候補について、討論会を主催したCNNのクリス・シリッツァ政治記者・総合編集長は、エリザベス・ウォレン上院議員(マサチューセッツ州)、カマラ・ハリス上院議員(カリフォルニア州)、ステイシー・エイブラムス元ジョージア州下院議員、エイミー・クロブチャー上院議員(ミネソタ州)あたりが指名される可能性があることを示唆している。

今後の予備選については、一部の州が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開催日を延期しており、次回の直近の予備選挙・党員集会は18日時点で、4月4日のアラスカ、ハワイ、ワイオミングの3州となる。

(磯部真一)

(米国)

ビジネス短信 8b39a188e4168186