モスクワとサンクトペテルブルクで3月28日~4月5日の間、外出自粛要請、外食施設などの営業を停止

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年03月30日

モスクワのセルゲイ・ソビャニン市長は3月27日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外食施設や小売店、対面式サービスなどの営業の一旦停止とする市長令を発表した(2020年3月26日付 モスクワ市長令第31-UM号)。市長令は3月25日に行われたプーチン大統領の国民への緊急演説(2020年3月26日記事参照)を受けたもので、3月5日に発表された市長令(2020年月日付けモスクワ市長令第12-UM号)の追加措置。

市長令では3月28日から4月5日までの非労働日期間につき、a.レストラン、カフェ、バー、食堂、その他の外食施設(持ち帰り、デリバリーを除く)b.小売業(薬局、食料品、生活必需品販売を除く)、c.対面でのサービス業(美容院、理髪店などが該当。医療、リハビリテーション、高齢者の介護などの社会福祉サービス、輸送、銀行、保健、住宅、通信、葬儀などを除く)の営業を一時的に停止する。加えて、d.大規模公園〔全ロシア博覧センター(VDNH)、ゴーリキー公園、ツァリツィノ、コローメンスコエ、ザリャージエ公園、ソコーリニキ公園、クスコボなど〕への立ち入り禁止、e.宗教施設への訪問自粛などを規定している。

ソビャニン市長は自身のブログで「本日取られた措置はモスクワ市の近代史において前例のないものだが、新型コロナウイスル感染拡大をくい止め感染者数を抑えるためには不可欠な措置」と市民に訴えた。

サンクトペテルブルクにおいても同様の措置が導入された(2020年3月26日付サンクトペテルブルク市決定第161号)。決定によると、3月28日から4月5日の間、外食施設と非食料品店が閉鎖され(ガソリンスタンド、食料品店、生活必需品店は営業)、個人向けのサービス(医療サービス、リハビリテーション、高齢者介護、金融サービス、住宅公共サービス)の提供も宅配サービスを除き禁止となり、公園、広場、教会は封鎖するとしている。加えて、4月30日までレジャー・エンターテインメント施設(ナイトクラブやキッズルームを含む)への訪問も禁止される。サンクトペテルブルク市に隣接するレニングラード州でも3月28日から4月5日の間、薬局、食料品店、建築用品店のみの営業が行われる(「コメルサント」紙3月26日)。

(秋塲美恵子、齋藤寛)

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