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新型コロナウイルス危機に対応、緊急融資や短時間労働拡大などの緊急対策を打ち出す

(ドイツ)

ベルリン発

2020年03月13日

ドイツ連邦政府は3月9日、新型コロナウイルス危機に対応した経済対策パッケージを打ち出した。企業の経営破たんと従業員解雇の回避を主眼としている。

経済対策パッケージには企業に対する緊急融資と短時間労働給付金の適用要件の緩和、投資、減税などが網羅されている。企業に対する緊急融資の内容については、3月10日以降に連邦政府と経済団体や労働組合との間で協議が行われる。

経営危機に陥る危険がある場合、雇用者は、解雇の代替として、従業員の労働時間を短縮し、一方、従業員に対しては労働時間減少による給与減少分の一部を政府が補填する短時間労働給付金の制度があるが、この適用要件を、これまでの「従業員数の3分の1に労働時間短縮を適用する場合」から「従業員の10%に適用する場合」に引き下げる。これは短時間労働への切り替えを容易にして解雇を回避することを目的としている。また短時間労働による従業員の収入減を保証するため連邦雇用庁が賃金喪失の60%(子供がいる場合は67%)を手当し、社会保険も同庁が全額負担する。これらの措置は2020年末まで適用される。

パッケージのもう一つの大きな柱は追加投資である。2021年から2024年にかけて主に交通インフラと住宅建設に毎年31億ユーロを追加投資、また2030年までに合計1,400億ユーロの追加投資を行う目標を設定している。特に交通およびデジタル化の分野における投資については、計画と承認プロセスを迅速に進めることが重要であるため、連邦政府は2020年7月までに法的手続きの合理化を図るための投資促進法の採択を目指す。

この他、すでに改善を進めているデジタル資産に対する減価償却は、対象について連邦政府、経済、科学の専門家による協議を行う。さらに、経済エネルギー省と財務省の間で折衝中の海外で得た利益の減税については、2020年12月までに引き続き調整が行われる。

アンゲラ・メルケル首相は3月9日、ギリシャとドイツの経済フォーラムで、この経済支援パッケージがコロナ危機に十分に備えとなる内容であると述べた。

ドイツ産業連盟(BDI)のヨアヒム・ラング事務局長は、連邦政府の同措置を支持するコメントを発表。「追加投資は遅きに失したとも言えるが、心強い。今回発表された4年間で124億ユーロの追加投資は出発点に過ぎない。短時間労働給付金の適用要件緩和と財政援助は企業にとって有益だ。ただし、鉱工業生産が6四半期連続で減少するなど、ドイツ産業は統一以来の最長期間の不況の危機に瀕しており、連邦政府はさらなる対応が必要だ」とした。ドイツ機械工業連盟(VDMA)のティロー・ボートマン事務局長も、連邦政府によるコロナ危機に直面する中小企業に対する迅速かつ適切な支援だと評価している。

(ヴェンケ・リンダート)

(ドイツ)

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