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2019年度第3四半期成長率、前年同期比4.7%と低迷続く

(インド)

ニューデリー発

2020年03月05日

インド統計・計画実施省(MOSPI)は2月28日、2019年度第3四半期(10~12月)の実質GDP成長率(2011年基準)推計値を前年同期比4.7%、2019年度(2019年4⽉~2020年3⽉)の実質GDP成⻑率(2011年基準)2次推計値を5.0%とそれぞれ発表した。政府はさまざまな景気刺激策を打ち出しているが、輸出や生産に回復の兆しは見られず、景況感の改善には時間がかかりそうだ。

製造のほか鉄鋼なども不調

需要項目別にみると、政府最終消費支出は前年同期比11.8%と伸長したが、そのほかの項目は成長の鈍化が目立ち、特に企業の設備投資などを表す総固定資本形成は5.2%減、輸出は世界的な景気低迷の影響で5.5%減と大きく落ち込んでいる(表1参照)。

表1 2019年度第3四半期の需要項目別成長率(2011年基準)

産業部門別の粗付加価値(GVA)成長率をみると、農林水産は前年同期比3.5%と改善したが、製造は商用車などの販売不振に加え、石炭やセメント、鉄鋼なども不調で、前年同期比0.2%減と、2四半期連続のマイナス成長となった(表2参照)。

表2 2019年度第3四半期の産業部門別成長率(2011年基準)

2019年度通年のGDP成長率予測は5.0%で1次推計値と変わらず

今回の発表では、2019年度の第1四半期(4~6月)の実質GDP成⻑率が5.0%から5.6%に、第2四半期(7~9⽉)が4.5%から5.1%にそれぞれ上方修正された。しかし、2019年度通年の実質GDP成⻑率(2011年基準)2次推計値は1月発表の1次推計値と同じく5.0%に据え置かれた。また、2018年度通年の実質GDP成⻑率(2018年4月~2019年3月)は6.8%から6.1%に下方修正された。2019年度の需要項⽬別にみると、民間最終消費支出は5.3%、総固定資本形成は0.6%減、輸出は1.9%減など、主要項目のほとんどで成長が大きく鈍化する見通しとなっている(表3参照)。

表3 2019年度の需要項目成長率2次推計値(2011年基準)

産業部門別の粗付加価値(GVA)成⻑率をみると、農林⽔産は3.7%、鉱業・採掘は2.8%と伸長する一方で、製造は0.9%、建設は3.0%に減速する見通しとなっている(表4参照)。

表4 2019年度の産業部門別成長率2次推計値(2011年基準)

チャクラ・ボルティ財務省経済局次官は、主要部門の足元での数値回復を根拠に、景気の底入れを強調したが、専門家からはこれを疑問視する声も聞かれる。アブヒーク・バルアHDFC銀行首席エコノミストは「新型コロナウイルスの影響が2019年度第4四半期(2020年1~3月)に顕在化するなどして、2019年度通年のGDP成長率は5%を下回る可能性がある」と指摘している(「ファイナンシャル・エクスプレス」紙2月29日)。

(宇都宮秀夫)

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