コロンビア政府、全ての渡航者の入国制限と14日間の隔離を義務付け

(コロンビア)

ボゴタ発

2020年03月18日

イバン・ドゥケ大統領は3月15日に会見を行い、3月16日午前0時以降、全ての渡航者に対して入国制限措置を取るとした。また、コロンビア人および外国人居住者については、入国から14日間、自宅またはホテルなどの滞在先において強制的隔離措置を取る。隔離措置のために外国人が宿泊しているホテルは、隔離が厳守されているか移民局に報告しなければならず、制限に違反した外国人は強制送還される。国内ではこれまで、隔離措置に従わなかったとして9人の外国人が強制送還されている。また、幼稚園を含むすべての公立学校および私立学校を4月20日まで休校とし、大学に対しても同様の措置を取るよう推奨。イベント開催については、参加者数を50人までに制限するとした。

コロンビアでは、3月6日に最初の感染者が確認されて以降(2020年3月11日記事参照)、16日までの10日間で感染者数が57人と急激に増加している。政府は、WHOがパンデミック宣言を発表した12日に公衆衛生上の緊急事態を宣言し、渡航者に対する検疫強化や自主隔離、500人以上が集まるイベントの中止、企業に対しフレックスタイムおよびテレワーク実施の要請などを行っていた。

なお、ボゴタ市は、公共交通機関における感染リスクを下げるため、市内の幹線道路の一部を自転車専用レーンに設定し、市民に対し自転車での移動を推奨している。

また政府は、新型コロナウィルス経済対策として、観光業界や航空業界の資金繰りを支援するため、所得税や付加価値税の確定申告と納付期限の延長、政府系のコロンビア貿易銀行(バンコルデックス)を通じた特別なクレジットラインの提供などを発表している。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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