カナダが新NAFTA(CUSMA)を批准、6月1日発効へ

(カナダ)

トロント発

2020年03月16日

カナダ連邦議会上院は3月13日、カナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA)実施法案を可決外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同日に、ジュリー・ぺイエット総督の裁可を受けて、法律が成立した。これにより、同協定は、メキシコ(2019年12月批准)、米国(2020年1月批准、2020年1月30日記事参照)、カナダ3カ国での国内手続きが終了した。規定では、全ての国での国内手続き終了後、各国が書面による通知を行ってから3カ月目の初日に発効することになっている。3月中に各国が書面による通知を完了した場合、新NAFTA(CUSMA)の協定は6月1日に発効する見通しだ。

カナダ連邦下院議会は3月13日、新型コロナウイルス感染拡大に対する予防策として、4月20日までの議会休会を全会一致で可決したが(2020年3月16日記事参照)、休会の動議にはCUSMA実施法案も含まれており、同法案も全会一致で可決したとみなされ、上院に送られた。上院でも同日に第一読会から第三読会まで開かれ、同法案は承認された。

北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しの交渉の際のカナダの担当閣僚で、今回の法案の提出者でもあったクリスティア・フリーランド副首相兼政府間関係相は「カナダは新型コロナウイルスの世界的大流行による前例のない課題に直面している。NAFTA(CUSMA)を批准することはカナダの立法者の権限で行えるものであり、この困難な時期にカナダ経済を支援するためにできることでもあった」と語った。

(酒井拓司)

(カナダ)

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