トルコの2019年の総人口は8,316万人、失業率13.7%

(トルコ)

イスタンブール発

2020年03月30日

トルコ統計機構(TUIK)の発表(3月20日)によると、2019年の生産年齢人口(15歳以上)の失業率は、景気の低迷を受けて13.7%となり、前年の11.0%から上昇し、政府目標の12.9%を上回った(添付資料の表1参照)。

2019年の労働力人口は前年比0.9%増の3,254万9,000人、失業者数は446万9,000人(26.4%増)だった。

また、2月4日に発表された居住地登録を基に作成された人口統計によると、2019年末時点でのトルコの総人口は8,315万4,997人(前年比1.4%増)で、前年から115万1,115人増加しているが、増加率は前年の1.5%から鈍化している(添付資料の図、表2参照)。

トルコの人口は、毎年約100万人ずつ増加し、2019年の年齢中位層は32.4歳と、2018年の32.0歳から増加した。他方、この人口増に雇用が追い付かず、失業率は常に10%前後で推移する構造になっている。人口比率は男性人口が50.2%(年齢中位層31.7歳)、女性人口が49.8%(33.1歳)と均衡しているが、労働参加率は男性の72.0%に対して、女性が34.4%と極めてアンバランスな構造にある。

トルコでは都市化が急速に進んでおり、人口の9割以上が都市部に居住していることになる。その背景には、南東部などの後進地域の若年層が雇用機会を求め、イスタンブール、アンカラ、イズミル、ブルサ、アンタルヤといった西部大都市へ移動していることがあり、地域格差の拡大につながる社会問題となっている。

(中島敏博)

(トルコ)

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