ジャカルタの緊急対応期間を延長、帰郷自粛を呼び掛け

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年03月31日

アニス・バスウェダン・ジャカルタ特別州知事は3月28日、新型コロナウイルス感染に歯止めがかかっていないこことから、緊急対応フェーズを4月19日まで延長することを発表した。さらにジャカルタから帰郷することで感染が各地に拡大する可能性があることを踏まえ、帰郷を自粛するように要請した。

3月20日から始まった緊急対応フェーズ(2020年3月25日記事参照)で、ジャカルタの消費市場は冷え込んでいる。複数の商業施設が一時的な営業停止や短縮営業を決めており、外食店や小売店なども営業停止する例が出ている。ユニクロは3月27日から2週間全ての店舗の営業停止を決めた。米系マクドナルドも4月1日から2週間、店内での飲食サービスを停止する。

こうした消費市場の冷え込みは、観光、飲食、デリバリーなどで働く人々の収入に深刻な影響を与えており、生計を立てることが難しい人などがジャカルタから帰郷し始めている。アニス知事は、こうした状況に対して、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクが高まるとして、帰郷を自粛するよう要請した。インドネシアは5月下旬に断食明けの長期休暇シーズンを迎えるが、同期間についても帰省を自粛するよう求めている。

(山城武伸)

(インドネシア)

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