LOTポーランド航空、欠航・減便路線をさらに増加へ

(ポーランド)

ワルシャワ発

2020年03月13日

LOTポーランド航空は3月11日、新型コロナウイルス感染拡大およびそれに伴う需要低下のため、減便等する路線を増やすことを決定した。発表によると、減便などが行われる路線は以下の通り。

  1. ワルシャワ-ミラノおよびベネチア:4月3日まで運休
  2. ポーランド-テルアビブ:4月24日まで減便
  3. ワルシャワおよびブダペスト-ロンドン:4月24日まで運休
  4. クラクフ-ブカレスト:4月24日まで運休
  5. ワルシャワ-ザポリージャ(ウクライナ):4月24日まで運休
  6. ワルシャワ-オストラバ(チェコ):フライト就航を9月1日に延期

また、以下の措置を継続する。(2020年3月12日記事参照)

  1. ブダペスト-ソウル:4月8日まで運休
  2. ワルシャワ-北京:4月25日まで運休

LOTポーランド航空は、3月6日から4月24日までの間のフライトチケットを3月31日までに購入した顧客に対し、無料で年内のフライトに変更するとしている。

ポーランドでは3月4日の記者会見で最初の感染者が報告されてから、感染者数は増え続け、3月10日時点で20名に増加した。感染が確認された当初は、主に西部国境付近で感染事例が確認されていたが、3月10日時点で、すでにワルシャワでも感染事例が確認されている。

マテウシュ・モラビエツキ首相は3月9日、主要な陸上国境で衛生検査を行うと発表した。この主要な陸上国境はポーランド・ドイツ間国境4カ所およびポーランド・チェコ間国境1カ所を指すが、モラビエツキ首相は同時にこの衛生検査をすべての国境検問所に拡大したいとした。在ポーランド日本大使館によると、3月10日に、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ、リトアニアの陸上国境およびその他のポーランド・ドイツ国境に拡大することが発表されたほか、大規模行事安全法に基づき、規定されるあらゆる大規模行事(野外では 1,000 人以上、屋内では 500 人以上が参加する文化、芸術、スポーツなど)の開催の中止を決定したことも発表されている。

また、3月11日に政府は、3月12日から25日まで、公立・私立を問わず、学校、幼稚園、保育園、大学を閉鎖することを発表(注)。同時に、臨時の保育・託児に対する家計の支出を支援するため8歳未満の子どもがいる家庭を対象とした手当を導入した。なお、映画館や博物館も閉鎖される。

大使館によると、ポーランドでは現在、日本人に対する入国制限などは行われていない。しかし、特に感染が国内で確認されて以降、ポーランド政府は相次いで各種規制を導入しているため、ポーランド保健省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます国立衛生局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます在ポーランド日本大使館外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますなどが発出するポーランドの新型コロナウイルスの最新情報に常に留意することが推奨される。

(注)12日と13日の2日間は移行期間とされているが、授業は行わず、幼稚園や小学校などで児童保育などのみが行われる。

(楢橋広基)

(ポーランド)

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