南アで初の新型コロナウイルス感染者

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2020年03月10日

南アフリカ共和国保健省は3月5日、南ア国立感染症研究所(NICD)が国内で初の新型コロナウイルス感染者1人を確認したと発表した。サブサハラアフリカでの感染者確認はナイジェリア、セネガルに次いで3カ国目。患者は38歳の南ア人男性1人で、配偶者を含む計10人のグループでイタリアを訪問し、3月1日に帰国した。3日に発熱と頭痛、倦怠(けんたい)感、喉の痛み、せきなどの症状を訴え、陽性が検査で判明した。男性はその日に隔離措置となり、政府の新型コロナウイルス緊急対策本部(EOC)は男性が住むクワズルナタール州にNICDの感染症専門家、臨床医からなる追跡チームを派遣した。

南ア政府は3月5日時点で、中国人を含めて国籍・渡航経験別の入国制限を課していない(2020年3月4日記事参照)。水際対策として、保健当局が2月6日からヨハネスブルク国際空港に着陸する一部路線の乗客へのスクリーニングを強化し、機内で乗客の問診票を配布・回収、着陸時に乗客全員の体温測定を行うなどの対策を実施していた。

(高橋史)

(南アフリカ共和国)

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