エストニア、空港で旅行者の体温モニタリング開始

(エストニア)

ワルシャワ発

2020年03月10日

エストニアのタリン空港は、3月5日から入国者の体温モニタリングを開始した。38度以上ある旅行者は健康カウンセラーの問診を受け、感染地域への渡航やウイルス感染者との接触の有無などを尋ねられる。エストニア公共放送「ERR」が3月5日に報じた。

エストニア保健省ウェブページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(3月4日アクセス時点)によると、2月27日に新型コロナウイルスの感染者が同国で初めて確認され、3月3日にはイタリア北部ベルガモからの帰国者1人の感染が確認された。その後は新たな感染者は見つかっておらず、4日時点の感染例は上記の2人のみ。初の感染者の経過は良好で、2人目は自宅で経過観察中という。

エストニアの学校では2月24日から1週間の休暇があったため、多くの家族が休暇を外国で過ごしていたこともあり、感染リスクが高まっていた。保健省は感染リスクの高い地域(中国、イタリア北部、イラン、シンガポール、日本、韓国)からの帰国者には2週間の自宅待機とその間の在宅勤務、学生には自宅学習を推奨している。

3月4日現在、エストニア保健省は感染リスクの高い地域への渡航自粛を国民に要請している。前述の感染リスクの高い地域からの入国制限は設けていないものの、同地域に滞在歴のある人については、無症状であっても2週間の健康管理と自宅待機を求めている。

(吉戸翼)

(エストニア)

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