新型コロナウイルス、日本産食品のオンライン販売への影響は限定的

(中国)

大連発

2020年03月04日

新型コロナウイルスの感染拡大が日本産食品の中国国内販売に及ぼす影響などについて、ジェトロは東北3省の食品販売代理店4社(遼寧省大連市3社、吉林省長春市1社)にヒアリングを行った(2月25~28日)。4社はいずれも中国全土に販路を有しており、うち3社は電子商取引(EC)やSNSを使ったオンライン販売も手掛けている。

4社とも、実店舗における売り上げへの影響は大きいとの回答だった。高級食材を取り扱うOleなどのスーパーマーケットに調味料を卸す企業は、実店舗における購入の大幅減、店舗の営業時間の短縮、仕入れ担当者の勤務時間の短縮などを要因として挙げた。また飲食店における店内飲食の一時停止が続いているため、日本料理店に酒類を卸す企業も影響が大きいと回答した。

一方で、天猫、淘宝、京東などのオンラインショッピングサイトでの注文は影響を受けていないとした。ただし、中国において春節(旧正月)が始まった1月下旬から2月中旬ごろまで、ほとんどの国内物流が停止したことにより、円滑な輸送ができず、消費者からのクレーム対応に追われた事例も聞かれた。

SNSを活用しての販売促進が好調な企業もある。同社はWeChatのグループチャット機能を生かして販売を強化したところ、予想を超える反響があったため、今後は快手(Kuaishou)、抖音(TikTok)など、若者に人気のアプリも活用しながら販売を強化していくとした。

インスタント食品などが人気

新型コロナウイルスの感染が拡大する中での消費の特徴として、菓子類や酒類の販売量には大きな変化がない一方、例年と比べニーズが高まった食品として、家庭で簡単に調理できる麺類、チャーハンなどのインスタント食品が挙げられた。また、自宅で食事をする頻度の高まりにより、自炊に興味を示す人が増えているとし、パンやクッキーの材料の売り上げが伸びたと指摘する企業もいる。

日本産食品の調達強化の意向も、日本国内での感染拡大を懸念

新型コロナウイルスの終息後には、中国国内の消費が短期間で回復すると予想され、輸入による日本産食品の調達を強化する姿勢を示している。ただし、最近の日本国内での感染拡大を受けて、今後、日本国内での生産に影響が出た場合、計画する輸入量の確保が難しくなることを懸念している。

(呉冬梅、王哲)

(中国)

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