米政府、海外全地域への渡航中止と一時的海外滞在者に帰国を勧告

(米国)

ニューヨーク発

2020年03月24日

米国務省は3月19日、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、グローバル健康勧告レベルを最大の4に引き上げ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、米国民に対して海外全地域への渡航を中止するよう勧告した。米国に居住しており、一時的に海外に滞在している米国民に対しても、民間の移動手段が残されている限り、速やかに帰国するよう勧告している。また、海外に居住している米国民に対しては、滞在国からの外国渡航を中止するようにとしている。

今回の勧告は、世界各国で新型コロナウイルスの感染が急激に拡大しており、十分な周知期間を設けずに渡航制限や隔離措置、国境閉鎖などを行う国が相次いでいること、また、空路・海路の便が減少していることなどを受けて発せられた。

このような状況を受けて、国務省は3月20日以降、米国民へのパスポート発行の業務を、在外の近親者が生死に関わる緊急の事態にあり、72時間以内に海外に渡航しなければならない場合のみに限定するとしている。

なお、米国はこれまでに、中国、イラン、欧州26ヵ国、英国、アイルランドに滞在歴のある外国人の入国を禁止する大統領令を布告している。さらに3月21日には、米国とカナダ、メキシコ間での不要不急の渡航を制限すると発表している(注)。

(注)それぞれの国・地域に対する渡航制限の内容については次の記事を参照。

(磯部真一)

(米国)

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