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太平洋精工、日EU・EPAを活用しさらなる欧州市場開拓を目指す

(ドイツ、日本)

デュッセルドルフ発

2020年03月11日

太平洋精工(岐阜県大垣市、以下PEC)は、1961年の設立の自動車専用ヒューズ開発や生産を行う企業だ。海外展開も、1994年の米国での工場を立ち上げ後、1998年にはメキシコ、2000年にはタイ、2004年には中国にも進出するなど、着実にグローバルネットワークを拡充している。主力事業の1つである自動車用ヒューズでは、国内シェア約80%、世界シェア約40%を占めるなど、国内外多くの企業から信頼を寄せられている。また、ヒューズ部品の開発における高精度金型技術のノウハウを生かし、高張力鋼板の金型製作・プレス加工など行う精密金属プレス事業を展開し、低燃費・軽量化といった環境性能や安全性への対応など、自動車開発の中で求められるさまざまなニーズに対応している。

PECは、2012年、ドイツ・デュッセルドルフに開発・営業拠点設置した。同社は、ドイツ市場について、「欧州・米国・日本の3極を抑える必要がある自動車産業において、多数の自動車大手メーカーが所在するドイツは無視できない」と指摘する。ドイツや欧州の企業と仕事を進める上では、提案力や価格競争力が求められることはもちろん、細分化された産業構造や発注に至るまでの過程の違いを理解する必要があるという。また、一般的に欧州系メーカーからはオーダーメードに近いかたちでの開発・納品を求められるほか、ドイツ自動車工業会(VDA)規格の取得、本社工場の監査など、メーカーによって特有の要求もあり、現地での情報収集や先方の担当者とのコミュニケーションが欠かせないという。

ディーゼルエンジンへの批判的な論調の高まりや環境・温暖化対策のため、ドイツの自動車大手各社は、電気自動車をはじめとした環境対応車の導入を急いでいる。同社は日系自動車大手部品メーカーとの協業の中で次世代自動車用の高電圧ヒューズに関するノウハウを蓄積しており、ドイツでも多くの引き合いを受けているという。「世界経済が減速基調になる中でも、特に次世代自動車用ヒューズへの問い合わせは増えており、売り上げも堅調」としている。

日EU・EPA活用で関税率2.3%を削減

PECでは、2019年2月に発効した日EU経済連携協定(EPA)を8月から活用している。同社のヒューズ製品の関税率は2.3%だが、同EPA発効時から関税が即時撤廃となっており、その関税効果は大きい。原産性基準は、品目別原産地規則による関税分類変更基準を使用し、インボイス上に本社で申告文を記載し(「輸出者によって作成された原産地に関する申告文」原産地証明制度については、日EU・EPA解説書PDFファイル(5.8MB)を参照のこと)、特恵関税を要求しているという。同社では既にASEANなどほかの地域でもEPAを活用しており、日EU・EPA活用の準備も比較的スムーズだった。日EU・EPAの活用による関税率の削減は、コスト低減メリットとなっており、今後も積極的に活用していく考えだ。今後の欧州市場での展開について、「事務所開設から7年で(現地)従業員も順調に増えており、継続して欧州での活動を展開していく」としている。

写真 太平洋精工本社(岐阜県大垣市)(太平洋精工提供)

太平洋精工本社(岐阜県大垣市)(太平洋精工提供)

(森悠介)

(ドイツ、日本)

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