全てのオーストラリア入国者に14日間の自己隔離措置

(オーストラリア)

シドニー発

2020年03月17日

オーストラリアのスコット・モリソン首相は3月15日、海外からオーストラリアへ入国する全ての渡航者に対して、14日間の自己隔離措置を義務付けると発表した。また、全ての国際クルーズ船について、当面30日間、オーストラリアへの入港を禁止することも発表した。

この自己隔離措置は、外国人だけでなく、オーストラリア人やオーストラリア永住者を含む全ての渡航者が対象となる。渡航者の健康状態を確認するため、入国時の厳格なスクリーニングが引き続き実施される。また、これまで実施されてきた中国、イラン、韓国、イタリアからの渡航者に対する14日間の入国制限措置も継続される(2020年3月13日記事参照)。

また、モリソン首相は3月13日、16日以降に開催される不要不急の集会や500人以上が参加する集会を中止することを要請していた。これには学校や職場、公共交通機関などは含まれないが、例えば、学校内で500人以上の学生を収容する集会や講義は避ける必要がある。なお、現時点では休校措置は必要ないとされている。

さらに、オーストラリア外務貿易省は3月13日、全ての国に対する渡航情報を「渡航の再考」に引き上げ、年齢や健康状態に関わらず、海外渡航の必要性を再検討するよう促している。

オーストラリアでは、3月16日13時現在、298人(ニューサウスウェールズ州134人、クイーンズランド州62人、ビクトリア州57人、南オーストラリア州20人、西オーストラリア州18人、タスマニア州6人、首都特別地域1人)の新型コロナウイルス感染者が確認されている。このうち27人はすでに回復し、5人は死亡したと報告されている(オーストラリア保健省ウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(住裕美)

(オーストラリア)

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