米CDCが日本などへの渡航に対する注意レベルを引き上げ

(米国、日本、イタリア、イラン、中国、韓国)

ニューヨーク発

2020年02月26日

米国疾病予防管理センター(CDC)は2月22日、新型コロナウイルス拡散を受けて、日本への渡航に関して注意レベルを1から2に引き上げた外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。加えて、23日にイランとイタリアに関しても注意レベル2とした。注意レベル2の内容としては、体調の悪い人物との接触を避けることと手を頻繁に洗うことを勧告するとともに、高齢者や疾病のある人に対し、必要でない限り、渡航の中止、延期を勧めている。また24日には、中国に加えて韓国も注意レベルが最大となる3の渡航先として指定し、必要不可欠でない限り全ての渡航を避けるよう促している。

国務省も外国への渡航注意情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて、新型コロナウイルス関連では、マカオと香港に加え、2月22日に日本と韓国を注意レベル2の渡航先に指定し、十分注意するよう勧告している。中国については引き続きレベル4として、渡航を取りやめるよう勧告している。

米国内での感染拡大にも注意喚起

CDCは、2月25日に行ったメディアブリーフィングで、新型コロナウイルスの感染は米国内でも拡大する恐れがあると注意喚起した。CDC国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)のナンシー・メッソニエ所長は、世界で感染が拡大するにつれ、国境でのウイルスの封じ込めは難しくなるとし、これからは「心配」を「準備」に変えていかなければいけないとした。準備の例として、症状が出ている人は自宅療養することや、表面消毒を徹底することに加え、場合によっては、各自治体が学校を閉鎖し、オンライン上で授業を開催する、ビジネスの面でも、室内会議をビデオ会議に変更する、大勢が集まるイベントを中止するなどの対処法が不可欠になってくるとした。

米国内での感染者状況外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに関しては、2月24日までに53人の感染が確認されており、うち国内での感染者が14人、武漢からの帰還者が3人、横浜港に停泊し、新型コロナウイルスの船内感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」からの帰還者が36人となっている。

(吉田奈津絵)

(米国、日本、イタリア、イラン、中国、韓国)

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