多くの国・地域が中国大陸向けの国際郵便取り扱いを一時停止

(中国、世界)

北京発

2020年02月20日

中国郵政傘下の中国郵政速達物流の2月15日時点の発表によると、スペインとルーマニア、クロアチア、ジョージア、セルビア、ジャマイカ、シンガポール、パナマ、ドイツ、アラブ首長国連邦(UAE)、ジンバブエの11カ国の郵便会社が中国本土向けの各種郵便業務(国際郵便、小包、EMS)を停止した。また、ギリシャとデンマークの郵便会社は中国本土向けの郵便と小包の取り扱いを停止したほか、米国の郵便会社も第三国の郵便会社の中国向け郵便(国際郵便、小包、EMS)の取り次ぎを一時停止している。さらに、中国本土から香港、マカオ、モンゴル向けの郵便(国際郵便、小包、EMS)、日本と韓国から中国本土へ送られる郵便(国際郵便、小包、EMS)についても、全行程にわたって一時的に遅延しているとした。

上記の要因について中国郵政速達物流は、新型コロナウイルスの発生以来、外国の郵便会社が業務を一時停止したり、航空会社が中国向けの航空便の運航を減便・停止したりする動きが出ているため、一部の国際郵便にも影響が出ているためとした(注)(「北京商報」2月16日)。なお、「北京商報」が一部の国際貨物輸送会社に取材したところ、UPSやDHLなどの企業は各国・地域からの中国本土向け国際貨物輸送業務を引き続き行っている。

(注)中国との航空便の運航を制限・停止している国・地域については2020年2月18日記事を参照。

(小宮昇平)

(中国、世界)

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