仏山市、操業・生産再開に当たっての審査・承認を廃止

(中国)

広州発

2020年02月20日

中国広東省の仏山市は2月18日、「企業の秩序ある操業・生産再開の推進に関する指導意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。操業・生産再開に当たり、新型コロナウイルスによる肺炎の感染予防・抑止を理由とする審査・承認を廃止する。承諾書の締結や従業員の健康証明書なども要求しない。

広東省では2月10日以降、企業の操業・生産再開が許されているものの(2020年1月30日記事参照)、深セン市など多くの地域では事前に政府機関への申請書の提出や事前承認が義務付けられている(2020年2月7日記事参照)。手続きの遅れが頻発したり、提出すべき内容が変更されたりと、日系企業を含む多くの企業にとって問題となっていた。

国家発展改革委員会は2月11日の記者会見で、事前の申請・承認制度を停止すべきとの方針を示しており(2020年2月12日記事参照)、広東省政府も2月16日に開催した会議で「防疫の必要を超えた各種の非合理的な制限を取り消し、偏った極端なやり方を正す」としていた。仏山市の決定はこれらを受けたものとみられる。

同じく広東省の中山市でも、市政府の発表では事前申請が必要とされていたが、一部の鎮・区などが制限を取り消す通知を出している。さらに2月17日に開催された企業の操業・生産再開支援に向けた市政府会議に関する共産党機関紙による報道では、申請・承認については触れられなくなっている(「中山日報」2月18日)。

今後、広東省以外の他地域でも同様の対応が広がる可能性がある。

(梁梓園、河野円洋)

(中国)

ビジネス短信 87d393fe410cb9e8