新型コロナウイルス感染拡大でオンライン教育に注目高まる

(中国)

大連発

2020年02月19日

新型コロナウイルス感染症の拡大により、中国では、飲食店や観光施設、レジャーなどの休業に加え、学校や学習塾の休校が目立っている。従来の教育機関に代わる存在として、オンライン教育に注目が高まっている。

国家教育部は1月27日、「2020年春学期の授業開始の延期に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を出した。さらに1月29日には、小中学校の休校期間中は、オンライン授業を受けることで学習を継続するとした方針をウェブサイトに掲載外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これを受けて、新東方在線や学而思網校、有道精品課、VIPKID、跟誰学など、中国国内の主要なオンライン教育サイトは、相次いで学生向けに無料オンライン授業の提供を開始した(添付資料参照)。

オンライン教育は、距離と時間の制約を受けずに世界中の教育リソースを活用できるほか、何度も繰り返し学習できるなどの利点がある。中国では、新しい教育手段の1つとして10年ほど前から普及してきており、近年では、K-12オンライン教育(幼稚園、および小学校から高等学校までの12年間を合わせた計13年を対象とするオンライン教育)が広く展開されている。

中国インターネット情報センター「第44回中国インターネット発展状況統計報告PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」によると、2019年6月時点の中国におけるオンライン教育ユーザー数は約2億3,200万人で、中国におけるインターネット利用者の27.2%を占める(図参照)。iiMedia Researchの推計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、中国のオンライン教育ユーザー数は2020年には3億500万人に達するとみられている。今回のコロナウイルス感染症の拡大を契機として、中国のオンライン教育市場はさらに拡大することが予想される。

図 中国におけるオンライン教育ユーザー数と インターネット利用者に占める割合の推移

(李莉)

(中国)

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