専門性の高い国際病院が開設、メディカルツーリズムの増加に期待

(タイ)

バンコク発

2020年02月19日

在留邦人数が5万人を超えるバンコクにおいて、年間約2万7,000人の日本人患者を受け入れているバンコク病院。運営するのは、タイ大手私立病院グループのバンコク・ドゥシット・メディカル・サービス(BDMS)グループだ。BDMSは2019年11月、新たに「バンコク国際病院(Bangkok International Hospital)」を開業させた。同病院は、バンコク病院に隣接し、「整形外科センター」「脳・神経センター」「脊椎センター」などの専門病棟を有しており、専門性の高い医療サービスを提供している。ジェトロは同病院のマーケティング担当者にヒアリングを行った(2月5日)。

同病院が注力している分野の1つはリハビリテーションだ。各専門病棟には、それぞれリハビリテーションセンターが付随しており、各専門医とリハビリテーション専門医が連携して、術後のケアに当たる。同担当者によると、現在、バンコク病院では年間約85万人の患者を受け入れており、構成としてはタイ人70%、外国人30%となっている。この外国人患者の約75%がメディカルツーリズムによる患者で、近年はカンボジアやミャンマー、ベトナムといったタイの周辺国からの患者が増えているという。今回、バンコク国際病院が新しくオープンをしたことによって、メディカルツーリズムで訪れる外国人患者の割合が、さらに増えることが期待されている。

なお、バンコク病院における在タイ外国人の患者の国別の割合は、日本人が最も多い。同担当者は「日本人医師がバンコク病院で勤務していることが要因の1つだろう」と分析する。バンコク病院では日本人医師に加えて、日本の大学の医学部を卒業したタイ人医師が勤務し、医療サービスの提供を行っている。

写真 バンコク国際病院の入院用ラウンジ(ジェトロ撮影)

バンコク国際病院の入院用ラウンジ(ジェトロ撮影)

写真 リハビリテーションセンター(ジェトロ撮影)

リハビリテーションセンター(ジェトロ撮影)

(平林拓朗)

(タイ)

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