2019年の日本の廃プラ輸出量は90万トン、100万トン割れは2004年以来

(世界)

国際経済課

2020年02月12日

財務省の1月30日の発表によると、2019年の日本の廃プラスチック(注)の輸出量は前年比10.9%減の89万8,000トンだった(表参照)。廃プラスチックの輸出量は2014年以降減少を続けていたが、100万トンを切るのは2004年(84万9,000トン)以来。

各国・地域への輸出量は、マレーシアが26万2,000トン、台湾が15万2,000トン、ベトナムが11万7,000トン、タイが10万2,000トンだった。マレーシアは前年に続いて最大の輸出先となり、2019年の日本の輸出総量に占める割合は30%近くに達した。

表 日本の廃プラスチック輸出量の推移

他方、2017年まで最大の輸出先だった中国は、輸出量が1万9,000トンで、構成比は2.1%だった。日本はこれまで、廃プラスチックの大半を中国に輸出していたが、中国が2017年末から段階的に輸入制限を行ったため、2018年以降、輸出量が激減している。

2018年以降、東南アジア諸国も相次いで輸入制限を実施しているほか、使い捨てプラスチックの生産・販売・利用を禁止する国・地域もある(地域・分析レポート特集「どうする?世界のプラスチック」参照)。日本も、2020年7月から全国一律で、小売業におけるプラスチック製買い物袋の提供が有料となる。

(注)廃プラスチックの輸出量はHSコード3915(プラスチックのくず)に基づき算出。

(柏瀬あすか)

(世界)

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