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黒龍江省、新型コロナウイルスの感染者数が東北地域で突出、死者も増加

(中国)

大連発

2020年02月20日

中国黒龍江省の新型コロナウイルスの累計感染者数は2月19日午前0時時点で470人となった。中国国内でも致死率が高い地域であり、感染者数では省・直轄市別で12位だが、死者は12人と、湖北省(1,921人)、河南省(19人)に次いで3番目に多い。

東北3省の累計感染者数をみると、遼寧省が121人、吉林省が90人となっており、中国最北端に位置する黒龍江省の感染者数の多さが目立っている。主な要因として以下の2点が考えられる。

  1. 湖北省からの観光客の流入などによる感染拡大:2月10日、192人の感染者を出したハルビン市の政府発表によると、12月1日から1月31日までの2カ月間で、湖北省からハルビン市を訪れた観光客は約7万人だった。この期間中には冬の一大観光イベントとして有名な「氷祭り」がハルビン市で開催され、「氷祭り」や周辺地域への観光目的で同市に滞在、または同市を経由した旅行者が多かったとされている。また、ハルビン市から他地域へ出稼ぎに行っている労働者は約154万人おり、春節(旧正月)休暇中に湖北省から同市へ帰郷した人も少なくなかったと指摘している。
  2. 湖北省滞在歴などに関する情報の隠蔽(いんぺい)による集団感染の発生:黒龍江省公安庁は2月8日の記者発表で、湖北省への滞在歴のある人物やそういう人との接触に関する情報の隠蔽と、感染防止に向けて住民が協力的でなかったことが感染者拡大をもたらしたと指摘した。黒龍江省疾病予防抑止センターによると、2月7日午前0時時点で黒龍江省の集団感染件数は48件、計194人で、うち45件が親族の集まりに起因する感染だったという。

感染の拡大を抑えるため、黒龍江省政府は2月17日、感染者が10人を超える省内各地域での管理の厳格化に関する施策を開始した。各地域と域外をつなぐ道路の通行規制、村や都市部居住区域の閉鎖管理、住民の出入りの管理強化、生活必需品を扱う店舗以外の営業停止などを求めた。

操業や生産を再開する予定の企業に対しては、政府による所定の手続きを経た上で許可するとしている。現地メディアによると、同省では計1,141社の一定規模以上の工業企業(注)が既に操業や生産を再開している(「黒龍江日報」2月18日)。

日本の外務省の発表によると、黒龍江省に進出している日系企業は32社、在留邦人は181人となっている(2017年10月1日現在)。2月19日、ハルビン市で日本製雑貨の輸入販売を行う日系企業にヒアリングしたところ、同市内ではスーパー以外の商業施設は営業停止中であり、同社が経営する3店舗も営業を再開できない状況だという。また、ここ数日はスーパーに入店する際に身分確認も行われるようになっており、管理がさらに厳格化されているもようだ。

(注)主要業務の年間売上高が2,000万元(約3億2,000万円、1元=約16円)以上の企業を指す。

(呉冬梅)

(中国)

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