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ムハンマド・アラウィ次期首相、政治改革と総選挙の早期実施に言及

(イラク)

ドバイ発

2020年02月17日

イラクで首相指名を2月1日に受けたムハンマド・アラウィ次期首相が同夜に国営テレビで声明を発表し、反政府デモ隊の要求に応えて、総選挙を早期に実施する意向を明らかにした。併せて、これまで慣習となってきた宗派・民族ごとにポストを分配するクオータ制と、外国からの干渉をともに排し、独立系のテクノクラートによる組閣の方針を表明した。

イラク議会は、デモを受けて12月に選挙法を改正し、汚職と政治停滞の温床とされる現在の非拘束名簿式から小選挙区制への移行を可決したが、まだ施行には至っていない。10月から続いているデモで、参加者は既存勢力は腐敗しているとして、新しい政権の発足と、改正選挙法の早期施行、早期の総選挙の実施を求めている。

アラウィ氏に対しても、デモ隊は「体制内の人物」と抗議の声を上げた。一方で、アラウィ氏支持を表明している宗教指導者ムクタダ・サドル師は、デモ隊の主要勢力の1つでもあり、ほかのデモ隊の保護・支援も行ってきた同師の支持層に対して、抗議活動を停止することを求める声明を発表した。これを受け、同支持層の一部がバグダッドやナジャフで抗議活動を続ける別のデモ隊を襲撃して複数の死傷者を出すなど、事態は混迷している。現在までの死者数は、イラク人権高等弁務団(IHCHR)が556人(2月2日時点)、アムネスティインターナショナルは600人以上(1月23日時点)と伝えている。

新政権発足には国民議会での首相信任と閣僚の承認が必要であり(2020年2月17日記事参照)、そのためには議会における多数の中小政治グループとの調整が要求される。アラウィ次期首相がデモ隊と既存勢力、各方面と妥協できる方向性を示すことができるか、難しいかじ取りを迫られている。

(田辺直紀、オマール・アル=シャマリ)

(イラク)

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