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トランプ米政権が2021会計年度の予算教書発表、民主党は早くも対決姿勢

(米国)

ニューヨーク発

2020年02月14日

トランプ米政権は2月10日、2021会計年度(2020年10月1日~2021年9月30日)の予算教書を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。歳出総額は前年度比0.8%増の4兆8,290億ドルとなるが、財政赤字は好調な経済を受けて前年度比10.8%減の9,660億ドルまで下がり、向こう15年間で解消するとしている。しかし、政府の見通しは楽観的との声も上がっている。野党・民主党は早くも政府の予算案を批判し、実現の可能性はないとしている。

政府の経済見通しは楽観的との声

「アメリカの未来のための予算」と題した教書の冒頭で、トランプ大統領は好調な労働市場を強調した上で、「雇用を創出するのは連邦政府ではなく勤勉な米国民だ」とし、政府は無駄な支出を減らすとしている。続けて、政権の優先的な政策分野として、より良い貿易交渉、力による平和の維持、オピオイド危機の克服、規制の緩和、米国のエネルギー自立を挙げた。

一方で、21世紀の新たな課題と機会に立ち向かうために、人工知能(AI)や第5世代移動通信システム(5G)網、量子情報技術などの研究を他国の影響力から守るとした。翌日発表したファクトシート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでも、これら先端技術分野にかかる予算を増やす方針を強調している。

教書で示された2030年までの歳出と歳入のバランスの見通し(添付資料参照)をみると、いずれも右肩上がりとなるが、歳入の伸びが歳出のそれを上回るため、最終的に2035年には財政収支は均衡することが見込まれている。しかし、米シンクタンク「責任ある連邦予算委員会(CRFB)」は、行政管理予算局(OMB)の試算は米経済が中長期的に平均約3.0%で成長するとの見通しに立っているが、議会予算局(CBO)や民間の主要な推計は2.0%またはそれ以下と指摘し、「教書の見通しは楽観的過ぎて主要な予測からかけ離れている」と指摘外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。

民主党、優先順位を誤った予算案と批判

予算教書はあくまで政権の方針を示すもので、予算の歳出法案は上下両院での可決が必要となる。実際、トランプ政権発足以降は党派間の対立を受けて、各会計年度の開始前に歳出法案が可決されたことはない。今回の予算教書についても、下院のニタ・ローウィ歳出委員長(民主党、ニューヨーク州)は10日、メキシコとの国境沿いの壁建設経費が引き続き盛り込まれている点などを挙げ、「大統領の予算案は誤った優先順位の繰り返しだ」と批判し、「法律として成立する可能性のない党派的な内容」との声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出している。

(磯部真一)

(米国)

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