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欧州議会、充電器共通化に向けた拘束力のある提案を要請

(EU)

ブリュッセル発

2020年02月10日

欧州議会は1月30日、本会議で、移動体通信端末の充電器の共通化に向けて、拘束力のあるルールの提案を7月までに行うよう、欧州委員会に求める決議を可決外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。欧州委は1月29日に採択した2020年の作業プログラムにおいて、2020年第3四半期(7~9月)に関連提案を発表することを約束したが、欧州議会が提案期日の前倒しに加え、産業界に対する共通化の「奨励」という、従来の欧州委のアプローチよりも厳格な取り組みを求めたかたちだ。

EUでは、通信機器メーカーの自主的な取り組みによるコネクターの共通化が進められてきた。2009年に主要メーカー間で充電器の互換性改善に向けて、「マイクロUSB」規格に基づくコネクターの導入に関する覚書(MoU)を締結。関連産業団体が委託した調査(2019年12月)によると、MoUに準拠したデータ通信可能な端末のシェアは、2011年の80%から、2013年には99%まで拡大した。

その後、メーカー側は自主的にMoUの見直しを行い、「USBタイプC」規格を中心としつつも、片側がメーカー独自規格のコネクターの充電ケーブルも認める、新たなMoUに2018年3月に署名した。しかし欧州委は、新たなMOUが「従来のマイクロUSBと新たなUSBタイプCとともに独自規格も提案しており、携帯電話(端末)間の完全な互換性を保証するものではない」として支持せず、規制化の検討を開始していた。

コネクターの共通化に反発する米国アップル

コネクターの共通化で特に大きな影響が予想されるのが、「iPhone」や「iPad」に独自の「ライトニング」規格を採用する米国アップルだ。複数のメディアは、同社が欧州議会の採択に先立ち、スマートフォンのコネクターの共通化を強制する規制はイノベーションを停滞させ、欧州の消費者と経済全体を害することになると警告する声明を発表したと報じた。情報通信機器の関連産業が全体的にUSBタイプCへと移行しつつある中で、規制の必要はないとの立場を示していたという。

なお、欧州議会は、今回の決議でコネクターの共通化に加えて、ワイヤレス充電器とモバイル端末の互換性の実現策や、ケーブルと充電器の回収促進のための法的措置、通信機器本体を購入するたびに充電器を購入する義務を負わせないための戦略も検討するよう欧州委に要請した。

(村岡有)

(EU)

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