インドネシア日系企業リスト、2016年以降の製造業進出に減速感
(インドネシア)
ジャカルタ発
2020年02月05日
ジェトロが1月24日に発表したインドネシア日系企業リスト(収録件数1,489社)(注)によると、インドネシアへの日系企業の進出時期は、2011~2015年が469社で最多となった(図参照)。他方、2016~2019年は62社にとどまり、進出ラッシュの一服感が顕著となった。特に、非製造業の新規進出が比較的堅調なのに対し、製造業は2016年以降の減速傾向が目立った。進出地域は、ジャカルタ首都特別州と西ジャワ州で88.3%を占めた。
製造業(871社)では、輸送機器部品(自動車/二輪車)が25.0%を占めた。以下、電気機械/電子機器(同部品を含む)(7.9%)、金属製品(メッキ加工を含む)(7.0%)と続いた。進出時期をみると、輸送機器部品(自動車/二輪車)は1991年以降に増加し、2011~2015年にピークを迎え、同期間で70社超が進出した。他方、電気機械/電子機器(同部品を含む)は、1991~2000年の進出が最も多く、その後は低調に転じた。金属製品(メッキ加工を含む)の多くは、1991~2000年に進出したが、2011~2015年に進出した企業も少なくなかった。主要業種における、2016年以降の進出は、食品/農水産加工品が最多だった。
非製造業(618社)では、卸売り/小売り(商社を含む)が40.0%占め、最多だった。以下、建設/プラント(12.1%)、運輸/物流(11.4%)と続いた。進出年では、非製造業全体で進出件数が2011~2015年に急増した。特に卸売り/小売り(商社を含む)は同期間に120件の進出が確認された。建設/プラントは1990年以前に進出した企業が多かった。運輸/倉庫は、1991年以降に徐々に進出し、2011~2015年に最も多く進出した。主要業種における、2016年以降の進出は、建設/プラントが最多だった。
(注)2019年8~11月時点で、会社ウェブサイトにおいてインドネシア拠点に言及している日系企業をリスト化したもので、1つのインドネシア法人で複数の拠点を有する場合、主要拠点とみられる1カ所のみをカウントした。
(山城武伸)
(インドネシア)
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