2019年第3四半期の建設認可額は2,500億円、前年同期比9.6%増

(フィリピン)

マニラ発

2020年02月07日

フィリピン統計庁(PSA)は1月17日、2019年第3四半期(7~9月)の住宅や商業施設、工場などの建設認可額が前年同期比9.6%増の1,149億ペソ(約2,528億円、1ペソ=約2.2円)、建設認可件数が4万795件(3.1%増)、延べ床面積は985万平方メートル(1.3%増)と発表した。

住宅部門の建設認可額は492億ペソ(1.5%増)、認可件数が2万8,975件(5.4%減)、延べ床面積は486万平方メートル(7.3%減)で、建設認可額のみ微増となった。

非住宅部門は好調に推移し、建設認可額は576億ペソ(22.4%増)、認可件数が6,586件(10.1%増)、延べ床面積は482万平方メートル(12.1%増)と軒並み続伸した。5.5%と低い実質GDP成長率を記録した第2四半期(4~6月)の反動と、2019年の国家予算が予定より3カ月半ほど遅れて4月に成立し、5月の中間選挙キャンペーン期間中に公共事業が停止され、公共部門の投資が減速したことによる反動の波が第3四半期に発生し、財閥を中心とした非住宅部門への民間投資が好調だったと考えられる。

地方別に建設認可額をみると、マニラ首都圏が335億ペソで全体の29.2%を占めた。次に多かった地方は、日系企業を含む製造業が多く立地する工業団地が数多いカラバルソン地方で196億ペソ(17.0%)、セブ島を含む中部ビサヤ地方が125億ペソ(10.8%)だった。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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